矛盾する言葉
矛盾する言葉
あるセッションでのこと。ある動きをすると関節がゴリゴリ音が鳴り、それが気になるとのことでした。
そういうのも実は得意です。『音が鳴る』というのは、関節の動きが少し悪くなった状態であり、それが動くときになるようにできています。それよりももっと硬くなると、音も鳴らずに痛みとして出たりします。反対に動きがついてくると、音も鳴らずにスムーズに動くようになります。
ある動きで音が鳴る、というのは、上記の、すごく硬い状態と問題の無い理想の状態との中間にある、ということなのです。
つまり『動きをつければ解決する』ものなのです。
その方は常連さんで、年単位でセッションを受け続けている方でしたので、少しサポートしつつのセルフメンテナンスで試してみようと思いました。
気になる関節をある状態にし、私がサポートします。その状態から私のかけた言葉は、
「この状態から、できるだけ力を入れやすいポジションを探してください。できるだけ楽に力を入れてください。」
と、
「できるだけ力を入れないでください」
というものでした。
意図していませんでしたが、話していて矛盾していることに気がつきました。そのことを本人に話すと、
「大丈夫です。伝わってますから」
との頼もしい答え。
言葉にとらわれることなく、真意を観じてくださっていました。
慣れていない方だと、どうしても表面に囚われてしまって混乱してしますことがあります。できるだけ伝わりやすいように工夫しますが、表面上矛盾してしまうことがあります。
どうぞ、わからないことがありましたら遠慮なく質問してください。ぶれない芯があるので、それを伝えることができれば簡単に理解していただけると思います。